今全世界では大変な問題が起こってしまっています。
この影響で学校の休校や相次ぐイベントの中止など、社会へのダメージは計り知れないですね。
各種スポーツのリーグ戦の延期や、まさか東京オリンピックまでもが延期になるくらいな問題になってしまうとは、誰もが思ってもみなかったことではないでしょうか。
そして、深刻なマスク不足問題。
ドラックストアーやコンビニエンスストアなど、どこに行っても、マスクが店頭に並んでいるのを私は一度も見たことがありません。
高額転売の規制も入るほどの社会問題となってしまいました。
そこで、このマスク不足問題の解決策がコレなわけです。
手に入らなければ自分で作っちゃえばいいわけです。
この記事では、見た目がおしゃれでかっこいい、しかも使い勝手が良くて機能性も抜群、そんな、マスクの王道とも言えるようなマスクである「プリーツマスク(折りひだがついたマスク)」の作り方を紹介しています。
このプリーツマスク、簡易に作れる手作りマスクとは違い、出来栄えが良い分、作成工程は長くて手間も多少かかります。
しかしながら、この記事を見れば誰が見ても作れるように、実際に作っている写真入りで、ポイントをわかりやすくおさえながら詳しく解説しています。
もし、手作りでマスクを作ることに興味がある、また、手作りでマスクを作ってみたいとお考えなのであれば、ぜひ最後まで目を通していただくことで、参考にしていただければと思います。
目次
プリーツマスク作成に必要な材料と、作成行程の概要について。
さっそく作っていきたいところですが、まずはプリーツマスク作成に必要な材料の準備と、作成工程の簡単な概要について理解しておきましょう。
プリーツマスク作成に必要な材料の準備。
プリーツマスク作成に必要な材料は以下の通りとなっています。
- 使用済みのマスクのゴム
- 使用済みマスクのワイヤー
- Wガーゼ
- コットン生地
使用済みマスクのゴムとワイヤーについて。
これらは使用済みのマスクから確保します。
こちらは使用済みのマスク(オーバーヘッドタイプ)。
この使用済みのマスクをそのまま捨てないで、ゴムとワイヤーを取り外して確保しましょう。
ここで1つ注意点があり、ゴムは上の写真のようにオーバーヘッドタイプのマスクであれば特に問題ありませんが、下の写真のように耳掛けタイプのマスクだと、ゴムの長さが短すぎます。
ゴムとワイヤーを取り外しますが、このままでは使えません。
使える状態にするために、繋ぎ合わせて縛って2倍の長さにしておきましょう(この場合のゴムは2本ではなく4本必要になるので、使用済みマスクも2ついることになります)。
このように繋ぎ合わせて2倍の長さにします。
使用済みマスクがない場合は、100円均一ショップや手芸専門店にゴムとワイヤーが売っているので、コットン生地やWガーゼを準備する際に、ついでに確保しましょう。
Wガーゼ(写真左)とコットン生地(写真右)について。
まずWガーゼですが、一応100円均一ショップなどに売っていますが、売り切れていたりして数が少ないので、この場合は何軒か回った方が良いかもしれませんね。
それでも手に入らない場合は、少し高くついてしまいますが、手芸専門店に行けば手に入ります。
また、Wガーゼではなく普通のシングルのガーゼではどうなのか、という疑問もあることかと思いますが、一応それでも作成は可能と言えば可能です。
ただ、つけた時の肌感、浸透性がありすぎて薄すぎること、そして生地がほつれやすく丈夫ではないことを考えると、おすすめはできません。
どうせ作るなら、確実に作れて、丈夫で長持ちする方が労力が報われるので、できれば探してでもWガーゼを使いましょう。
また、Wガーゼがどうしても手に入らない場合は、こちらのようなタオルガーゼ(パイルガーゼ)でも作れます。
表面がガーゼで裏面がパイル生地になっている生地です。
こちらはWガーゼとは違い、生地がかなり厚めなので、マスクの作成難易度もかなり上がってしまいますが、完成後の肌感、付け心地は悪くはないです。
というわけで、準備する優先順位としては①Wガーゼが最優先なのですが、どうしても手に入らない場合は②タオルガーゼ、③シングルガーゼの順に探し、できればシングルガーゼは使いたくないところです。
なお、Wガーゼ(シングルガーゼ、タオルガーゼ含む)のデザインについては、それほどこだわって選ぶ必要はありません。
Wガーゼはマスクの裏側(肌側)に使用する生地ですので、人に見られることはないからです。
一方のコットン生地は、だいたいどこの100円均一ショップなどに行っても、種類が豊富にそろっていますので、容易に手に入ると思います。
このコットン生地はマスクの表側(人に見せる側)に使用する生地になりますので、妥協せずに気に入ったガラのものをこだわって選びましょう。
表面にコットン生地、裏面にWガーゼを使用する理由。
人に見せる側の表面と肌に直接触れる側の裏面では重要視する観点が違います。
まず表面ですが、完全に見た目重視となります。
こちらはマスクの完成品ですが、表面がこっちです。
こっちは肌に直接触れない面なので、コストが安く、デザインさえよければ、肌感は関係ありません。
Wガーゼだと肌感はいいですがその必要性がないこと、さらには多少コストが高くついてしまうのと、デザインもなかなか種類がありません。
いいデザインのものがあったとしても、コストを高くしてまでして無理して表面に使う意味はないわけです。
ですので、表面はコットン生地を使用するべきなのです。
一方裏面については、逆に肌感を重視します。
マスクの裏面がこっちです。
人に見られる面ではないので、とにかく肌触りがよく、フィット感も良ければ、デザインはそれほど関係ありません。
コットン生地だと、デザインはいいですが、その必要性がなく、さらにはペラペラでフィット感がない、生地が固いので肌感も良くありません。
よって、多少コストは高くついてしまうかもしれませんが、Wガーゼを使用するべきなのです。
以上の理由から、この組み合わせが最適であると言えます。
プリーツマスク作成工程の概要。
プリーツマスクを作成する工程のおおまかな概要は、以下のようになっています。
step
1生地を必要な大きさにカット。
step
2生地の表面(布)と裏面(Wガーゼ)を縫い合わせて裏返す。
step
3マスク上部となる側にワイヤーを通す。
step
4生地に折り目をつけてプリーツを作る。
step
5左右にゴムを付けて長さ調整すれば完成。
以上、ざっくり5つの作成工程で完成となります。
作成時間はどれくらい必要?
全行程完成までの作成時間ですが、ミシンを使用しておよそ30分~1時間程度です。
手縫いでももちろん作成可能ですが、この場合最低でも2~3時間は必要ですね。
実践!おしゃれでかっこいいプリーツマスクを作ろう!
ここまで読んでいただけている方、大変おまたせしました。
それではいよいよ、実際にプリーツマスクを作っていく工程を、写真付きでポイントも含めて解説していきましょう。
生地を必要な大きさにカットする。
まずはコットン生地とWガーゼのそれぞれ生地を、必要なサイズにカットしていきます。
必要サイズは以下の通りです。
- コットン生地:17cm × 24cm
- Wガーゼ:20cm × 30cm
写真の大きさにそれぞれの生地をカットしていきましょう。
まずはコットン生地の必要サイズをはかり、鉛筆で印をつけます。
Wガーゼも同様に、必要サイズをはかって印をつけます。
それぞれ生地をカットしていきます。
これでそれぞれの生地の準備が整いました。
生地の表面(コットン生地)と裏面(Wガーゼ)を縫い合わせて裏返す
ここからは本格的な作成工程に入っていきます。
まずはWガーゼを準備。
真ん中から二つに折ります。
センターの位置に印をつけます。
コットン生地も同様に、センターの位置に印をつけます。
印は生地の表側(模様がある側)につけます。
Wガーゼとコットン生地それぞれの印を合わせます。
印を合わせて、Wガーゼとコットン生地を上下、左右それぞれが均等のスペースになるように重ねます。
印を合わせて重ねれば間違えることは基本的にありませんが、コットン生地は模様がある側が上になっていることを確認しましょう。
もし逆で作ってしまうと、マスクが完成した時に、コットン生地の裏面の模様がない側が、マスクの表面になってしまうので要注意です。
もし逆になっていたら、模様がある側が上になるように、確実にここで修正しましょう。
マスクの上部と下部になる側それぞれ(写真では左右両端側)を縫い付けていきます。
両側ともに縫い付け完了。
生地を裏返します。
裏返し完了です。
マスクの上部となる側にワイヤーを通す
裏返した生地を、この状態のまま、まずはアイロンで形状を安定化させます。
ひとまず生地の安定化完了です。
マスクの上部となる側の端から7~8mmくらいの位置を縫い合わせていき、ワイヤーを入れるポケットを作ります。
あまり端を縫い過ぎるとワイヤーが入らなくなりますので、ここでは7~8mmくらいのところを必ず縫う必要があります。
縫い合わせ完了です。
左右どちらからでもよいので、このポケット部分にワイヤーを通していきます。
ワイヤーが完全に入ったら、ワイヤーのセンターを合わせます(中に入っているためワイヤーは見えませんが、指の感覚で合わせます)。
ワイヤーのセンター位置調整完了です。
ワイヤーがこれで無事に入りましたが、反対側のマスクの下部となる側も縫い合わせていきます。
ここでは特に端から何mmのところとか気にしないで縫い合わせて大丈夫です。
これでマスクの上部と下部になる部分が縫い合わせ完了です。
生地に折り目を付けてプリーツを作る。
続いて、ここからが最難関ポイントの1つ、プリーツを作っていきます。
ひとまず、表面のコットン生地側を上にして置きます。
こちらを上にする理由は、生地表面がWガーゼよりかたいので、折り目がつけやすいからです。
定規などを使うと、折り目がつけやすくなるので、準備しましょう。
定規をうまく当てながら、写真のように生地を折っていきます。
折り目はもう一つ付けます。折り目を付ける位置と折り方は、写真の通りにしていただくのが、一番参考になるかと思います。
折り目をつけることができたら、手でしっかりとおさえて、折り目を安定化させます。
より安定化させるために、アイロンをかけていきます。
これでだいぶ安定してきていますが、まだ足りません。
縫っていくときに折り目が戻ってズレてしまうのを防げるように、さらに安定化させるためにも仮縫いまでやっておきます。
重要なポイントなので、ここは石橋を叩いて渡りましょう。
左右とも仮縫い完了です。
ここから難関ポイント!仮縫いがされているため大丈夫だと思いますが、ズレないように慎重に縫っていきます。
縫う位置ですが、あまり端の方を縫いすぎてしまうと、裏面のWガーゼ面と縫い合わさらないので、だいたい端から2.5cmくらいの位置を縫っていきます。
最初に長さをはかって合わせているので問題ないはずですが、念のため裏面を見て、この2.5cmの位置でWガーゼが確実に縫い付けられるか(Wガーゼ部分に被っているかどうか)を確認しておきましょう。
もし端から2.5cmでも届かない場合は、2.6cm、2.7cm、とさらに内側の位置を縫うようにしましょう。
縫い付け終了。これでプリーツが完成しました。
ここまで終われば、もうズレることはありません。
忘れずに仮縫いの糸を抜いておきましょう。
左右両側にゴムを付けて長さを調整すれば完成。
いよいよ最後の工程になりますが、ここにも最難関ポイントがあります。
あと少しで完成となりますので、もう少しだけ目を通していただければと思います。
Wガーゼ面を上に向けて、ゴムを写真のようにセットして手でおさえます。
この状態のままゴムがズレないように、端から写真のように折ります。
ここは重要ポイント!①ゴムは端に寄った状態、②折り返したコットン生地は2層になっていて縫えるスペースができている、この2点が確実にできていればOKです。
これができていないと、このあと縫う時にゴムを巻き込んで縫ってしまったり、ズレて縫ってしまったり、と上手くいかなくなりますので、何度もやり直してでもこの形を作りましょう。
そしてここもズレやすいところなので、しっかりと仮縫いまでしておきます。
仮縫い完了です。
左右両方とも同じように仮縫いしておきます。
ここは最後の難関ポイント!ゴムを巻き込まないように、生地が2層になっている部分を、注意しながら慎重に縫っていきます。
左右両方とも縫い終わったら仮縫い糸を忘れずに抜き取ります。
ここまでくればほぼ完成。もうあとは楽勝です。
ゴムを結べばもうマスクになります。
実際につけて試しながら、ゴムの長さを調整していきます。
左右のゴムともに、長さを調整した位置で結んで固定します。
結んだ部分を見えないようにするために、生地の中に入れ込みます。
実際使っててゴムがきついと感じた時などに長さ調整ができるように、ゴムの余っている部分は切らないで残しておきましょう。
以上、これにてプリーツマスク、完成です。
こちらは裏面のWガーゼ面で、肌に直接触れる側になりますね。
そしてこちらが表面のコットン生地面で、人に見られる側になります。
まとめ
ここまでプリーツマスクの作り方を詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
容易に作れる簡易型のマスクとは違い、作成工程が意外に長いことがわかっていただけたことかと思います。。
改めて、プリーツマスク作成について、生地の準備から作成のポイントまでを簡単にまとめると、以下のようになります。
- ゴムとワイヤーを使用済みのマスクから取って確保する。
- 生地は表面がコットン生地、裏面がWガーゼを使用する。
- 作成時間は、ミシンがあれば30分~1時間くらい、手縫いで最低2~3時間は必要。
- 作成工程はざっくり5工程。プリーツを作る、ゴムをつける箇所は最難関ポイント。
以上のように、作成に多少の手間はかかりますが、どうせ手作りでマスクを作るのなら、時間をかけてでもより良いマスクを作ったほうが良いと思いませんか?
時間をかけてこそ、しかも手作りで作ることで、愛着もわいて大事に使います。
そして、一度作ってしまえば洗濯して何度も使えます。
一度作り方を覚えてしまえば、このように、2個目、3個目と何枚でも作るのが楽しくなってきます。
ぜひ、人に自慢できるような、より良いマスク作りにトライすることをおすすめします。
そもそもですが、マスクが完全になくなってしまったら、なかなか購入できないわけですから、元も子もありません。
危険はどこにでも迫ってきています。
自分の身は自分で守らなければならないのです。
そして、周りの方に対しても配慮しなければならないのです。
そのためには自分自身で何ができるのか、できる限りの対策は何でもやるべきです。
この記事が、これからマスクを作成される方の、少しでも参考になれれば幸いです。